ラノベについて知りたいという初心者に勧めていいかというとちょっと躊躇する本。ラノベ度チャックポインとやラノベ年表、主なラノベ紹介があるので、初心者にはそちらが参考になるかとは思うのだけれど、全体の流れの説明は大森氏と三村氏のオタクな討論で進み、バンバンいろいろな実例が語られる。せめてエンタメ系やSF・ファンタジーの予備知識がないと理解不能となるのでは? だが、ラノベ前史からあけぼの、確立期にあった裏事情、そして現在(といっても2004だが)の流れと、一度当たる作品が出ると「これアリ」と爆発的に類書が出て、またそれが読まれることとかよくわかる。マンガよりもよみやすい本とも言われているけれど、だとしたらそれはなぜ? ともう一度考えてみたくなりました。