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彩雲国物語 二黄金の約束

 

彩雲国物語 二、黄金の約束 (角川文庫)

彩雲国物語 二、黄金の約束 (角川文庫)

  • 作者:雪乃 紗衣
  • 発売日: 2011/11/25
  • メディア: 文庫
 

 王が無事に動き始めたのでさっさと家に帰った秀麗。寂しい王から、どこかトンチンカンなプレゼントや手紙が届く。折からの暑さで倒れる官吏が続出する中、秀麗は男装し、静蘭の昔の友人として転がり込んできた燕青と共に、役所でも一番厳しいと評判の戸部尚書の雑用係として助っ人勤務をすることになる。ここの黄尚書は仮面をかぶり、顔を知る者も少ないという奇人変人で人使いが荒いが、秀麗はその的確な仕事ぶりに感動し、黄尚書も彼女の有能さに気づく。裏で起こる1巻で亡くなった茶大保の領国の騒乱事件と、首都に潜り込んできた二人の悪ガキ、徐々に登場人物の設定が見えてくる中で、ついに皇帝、女性登用試験を実施。堂々と優秀な成績で秀麗が合格して終了です。登場人物も増えドタバタしてきているのに、物語にちゃんと一貫した流れができていて楽しめる。あとがきでを見ると伏線をはってというより成り行きで書いたらしいが、だとしたらなかなかのもの!