2005年刊の本書には東日本大震災の記述はありません。でも最新データがなくても、地震や津波がどうして起こるのか、今までもこれからもずっと繰り返される自然の営みであること、災害にならないように私たちがすべきことが、小さい子どもにもよくわかります。かこさとしさんが、「プレート」や「断層」などの難しい用語を幼児語のように言い換えるのではなく、かみくだいた言葉や文章、絵や図を工夫して、そして順序よく積み上げて説明していくからです。幼い子へ誠意をこめてつくられた絵本をこれからも読み継いでいきたいです。 (は)