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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

リンゴの木の上のおばあさん

 

写真の中のおばあちゃんしかいないアンディは、友だちがうらやましくてたまりません。ある日いつものように庭のリンゴの木に上ると、そこに写真の姿そのままに、羽かざりの帽子と白いまき毛、花のししゅうの手さげを持ったおばあちゃんが座っていました。2人は遊園地へ行ったり、草原で野馬狩りをしたり、嵐の海を帆船で渡ったり、いろいろな冒険を楽しみます。そんなある日、隣りの家にひとりのおばあさんが引っ越してきました。孫が遠くにいるそのおばあさんとアンディは、一緒におしゃべりしたりお昼を食べたり、花だんをつくったりするようになります。アンディはもう寂しくありません。願ったとおりにしてくれるおばあちゃんと、自分を必要としてくれるおばあさん。2人もおばあさんがいるからです。  (は)