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国谷裕子とチャレンジ 未来のためのSDGs④「平和」と「パートナーシップ」に関するゴール

文溪堂 2019.12 978-4-7999-0351-3

 

ゴール16平和と公正をすべての人に、ゴール17パートナーシップで目標を達成しようの2点を扱っている。ゴール16の中に「戦争・紛争をなくす」という目標が入れられなかったこと、それはあ世界各国が武力行使を手放したがらないためというのはとても残念。それでも武器の取引規制が2013年国連総会で採択されたとのことだが、平和な世界はまだ遠いと言えるのだろう。難民問題についても記述されているが、日本の難民認定の低さは有名。けれど、その背景にあるのはよそ者嫌いの排他的な私たちの性格のせいかもしれない。また「フェア・ファイナンス・ガイド」の制度を初めて知った。さっそく自分が利用している銀行について調べてみたが、兵器産業に投資している銀行もあり驚いた。日頃意識していなかったが、今後注意していきたい。ゴール17については国際協力や支援について記述されている。フェアトレードなどは、子どもでも協力しやすい問題だろう。項目が2点だったせいか、内容がていねいであるように感じた。