児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

仏像なんでも事典

 

修学旅行・事前学習というサブタイトルがついているが、仏像を理解するというより、修学旅行で見学する仏像の解説の要素が強い。目次があり、第7章の奈良・京都の仏像めぐりのところで寺名の後に仏像名があってページ数が表記されているのが、索引的な役割を果たしている。仏像の特徴や印相(手と指の組み方)等概論的なページが最初にあり、そのあとは個々の仏像を解説する比重が大きい。監修は薬師寺副執事長だが、実際に執筆した著者は不明。最後の「仏像拝観のマナー」のところで”トイレは早めに行っておく”とか〝集合時間を守る”とか書いてあるのが、いかにも修学旅行の参考書仏像の背景(仏教の教え)にはほとんど触れられていないだけに断片的だが、類書もあまりないし、ピンポイントで調べるには有効。