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りんご畑の特別列車

 

ユキはピアノ教室の帰りに電車に乗ってうとうとして、ふと目をさますと車掌さんが改札に来た。そして特別列車の切符を持っていないと、見知らぬ駅で下ろされてしまう。そして旅行会社のメリーさんに別の世界に放り込まれてしまった。ユキがついたのは大きな屋敷。そこは魔王ペキンボのものだったが、王に忘れられる魔法をかけられ、ペキンボは誰にも気づかれなくて消えかけていた。だが、別世界のユキには魔法はきかない。そこに運転手志願のカワウソのチャップが住み着く。折から、王は王子の旅に随行する大魔法使いを募集した。任務を果たせば望みをかなえてもらえると聞いて、ユキは行くことにした。魔法は使えないけれど、だれにも見えないペキンボが手伝ってくれればうまくいきそうだ。計画は成功。ユキはちょっとやんちゃな小さな王子と共に、魔女ニクシーの所に行って、ニクシーが盗んだ魔法を少しでも取り戻す旅に出る。最初は反抗的だった王子さまだが、次第にみんなはチームとなり、ついにニクシーの城に到着。王子は魔法の木の一枝を折って、魔法を取り戻すべく挑戦する。この物語には『天井うらのふしぎな友だち』の登場人物もわき役で登場するが、こちらを読んだのはかなり前だったので、あとがきを読むまで気づかなかった。いかにも柏葉さんらしい楽しいファンタジー