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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

小さい牛追い

 

ノルウェーのランゲリュード農場家族。両親と4人の子どもたちは、夏の間よその家の牛たちを預かって山の牧場で過ごします。上の男の子オーラとエイナールはそれぞれ10歳と8歳ですが、もう立派な働き手。1日交代で牛追いを任されます。でも子どもたちは働くだけではありません。遊ぶのもめいっぱい。魚釣り、インディアンごっこ、コケモモつみ。 1番はらはらするのは、預かっている牛が1頭いなくなってしまった時.。オーラとエイナールは、何十キロも歩き野宿もしてよその牧場を尋ねまわり、ようやく発見した時の喜び。そして持ち主の役僧さんが2人それぞれにたっぷりとお礼をくれた時の誇らしさ。 失敗も未熟さも辛抱づよく見守り、労い、ほめる、母親を始め周囲の大人たちが本当にあたたかい。 (は)