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もりのおとぶくろ

 

あたたかな春の日。うさぎ町に住む4匹の子うさぎたちは、けがをしたおばあちゃんのおみまいに出かけます。「森の音がきけたら元気になれるかしら」というおばあちゃんのために、4匹は音をさがしに森へ。風や水の音、鳥の歌、葉の鳴らす音。見つけた音をどうやって持って帰ろう。答えのみつからないまま日が暮れて、疲れた子うさぎたちは眠ってしまいます。明け方、不思議な音に目を覚まし、そちらへ向かって行くと、丘の上に大きなぶなの木のぶなじいがいました。ぶなじいは、木のあなにためた森の音を持っておいきと言ってくれます。あなの中のやわらかいまくを引っぱり出すと、音のたくさんつまった大きなおとぶくろが出てきました。子うさぎたちは喜んでそれをおばあちゃんのところへ。まもなく元気になったおばあちゃんは、ケーキを焼いて4匹を招待してくれました。その後子うさぎたちは、ぶなじいのところへおとぶくろを返しに行きました。 いろいろと構図の工夫された挿絵だが、子どもをぐいと引きつけるストーリーではない。 (は)