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こうさぎと4ほんのマフラー

 

雪のふり続くある日、うさぎ町の子うさぎ4きょうだいのところへ、おばあちゃんの編んだマフラーが届きました。雪が降りやむのを待って、さっそく新しいマフラーをして外へ飛び出した子うさぎたち。氷のはった三日月湖へ向かいます。そりで岸の反対側まですべると、そこはぶなじいの森のいりぐち。4匹はぶなじいに会いに行くことにします。雪にうもれそうになりながら、ようやく大きなぶなの木の根元にたどりついて呼びかけると、返事がありません。寒くてこごえてるのかな。子うさぎたちは自分たちのマフラーで温めてあげることに。しばらくすると、幹がぷるるるとふるえて、きらきらと氷の花びらが舞い落ちてきました。ちょっとの間ぶなじいは目を覚まして「春になったらまたおいで」と言い、また眠ってしまいます。うちへ帰っていく子うさぎたちのマフラーには、氷の花びらがきらきらと光っていました。 (は)