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天山の巫女ソニン 江南外伝

 

海竜商会の叔父にかわいがられ、父はいないが元気いっぱいにそだったクワン。偶然のことから貧しいが明敏なセオを助けるが、その後、彼らの村は湾の魚が全滅し、疫病と言われて湾は封鎖。抗議した叔父は殺され、妹リアンも具合が悪くなり、母も過労で亡くなった。呆然とするクワンはなんと王子として王宮に引き取られる。だが、それはクワンを後ろ盾なく飼い殺しにするためのたくらみだった。リアンのために王宮の片隅に暮らすが、軽んじられ、生活費すらあたえられないクワンは、王に仕事をさせて欲しいと直訴する。そして盗賊退治や災害復興など、次から次にトラブルへの対処をする道へと追いやられた。そのころ再会したセオはクワンの支援で王立学院に進み、姉と共にクワンを支えることを決意する。故郷の湾を滅ぼした陰謀に立ち向かうことをめざし変わっていくクワン、この後ソニンと出会います。すいすい楽しく読めました。