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オンボロやしきの人形たち

 

素直でわかりやすいお話なので、読んであげれば5歳くらいから楽しめそう。物語は、古びた人形の家の古びた人形たちが主人公。新しいきれいな人形の家と美しい人形たちが届いたことで、オンボロ屋敷とよばれる古い人形の家は捨てられそうになってしまいます。それでも、部屋の隅に押し込まれたことで、みんなから忘れられたおかげで、みんなで楽しく暮らし続けることができました。ところが、この家の女の子と同じくらいの小さな王女さまが来ることになり、大掃除の中で、ついにこれまで! となりそうになります。辛い暮らしを明るく乗り切る個性あふれる人形たちと、新しい人形の家、ピカピカ城のお高くとまった人形たちの対比など、コントラストがくっきりしていて小さな子にもわかりやすい。「小公女』の翌年に書かれた物語とのことでした。