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特別授業”死”について話そう

 

さまざまな分野の18人が語る”死”にまつわる考えを、18科目の授業を受けるように並べる。

糞土師を名のり自らの野糞を観察、命を返すよろこびを訴える伊沢正名さん(『きのこはげんき』講談社刊の写真を担当)、「死に近づく体験」をした冒険家、海外で亡くなった遺体を運ぶ国際霊柩の仕事などからは新しい世界を開かれ、14歳で家出してホームレス(home=「ほっ」とできる場所、がない人たち)を支援する精神科医や、自死したアイドルについて語る評論家の話には、共感する思いをみつける子がいるかもしれない。

18人に共通するのは、死を隠さず身近に向き合い自分事として考えることが、自分の「生」を考えることなんだというメッセージです。 (は)