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妖精 ほんとにいるんですか?絵図鑑

 

イギリスやアイルランドにすむ妖精について、「人間をてつだう妖精」「動物にすがたを変える妖精」「子どものところにくる妖精」などに分類して解説。

ひげを生やしたおじいさんはいるし、身長も大人の腰くらい、いや人間の何倍もの大きさになったりと、小さな羽でかわいらしく飛び回るイメージとまったくちがう妖精の世界。仕事を手伝ってくれるかと思うとひどいいたずらをしたり、感謝のしるしに服をあげるといなくなってしまったり、はては人間の命をねらっているものがいたりと、妖精とのつきあいは、なかなか難しそうです。
「はじめに」に、今も妖精が住みつくイギリスという国の歴史的背景(ケルト文化)や、国民的土壌(物語好きで、自然や古い文化を尊ぶ)が説明されて、納得します。 (は)