児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ちいさなとりよ

 

子どもたちが、野原で死んでいる小鳥を見つけて、森の中にお墓をつくることにします。穴をほって、しだの葉を敷き、ぶどうの葉で包んだ小鳥をねかせました。野の花を飾って、おとなたちがお葬式でするように歌を歌いました。それから「こどもたちは とりのことをわすれてしまうまで、まいにちもりへいって きれいなはなをかざり、うたをうたいました。」
小鳥のやわらかかった体がかたく冷たくなることで死を感じ、かわいそうに思う子どもたち。でもお墓にうめてあげようと思いついてうれしくなる。そして、小鳥のことを「わすれてしまうまで」偲んだ。挿絵のみ、文章のみのページを交互に淡々と配することで、死を受け入れる過程の真実が素直に納得できます。 (は)