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リディアのガーデニング

 

大恐慌の頃のアメリカ。両親に仕事が見つかるまで、リディアはおじさんの元へ預けられることになりました。たった1人汽車に乗って大きな駅に着くと、迎えに来たジムおじさんはしかめっ面。でも、町でパン屋を営むおじさんの住宅にウインドーボックスがあるのを見て、リディアの心は浮き立ちます。花を育てられる! リディアはおばあちゃんから教わって、ガーデニングが大好きだったのです。持ってきた種や球根をせっせと植えていくと、やがて近所の人たちは、「ガーデニングのリディア」と呼ぶように。でもジムおじさんは、笑いません。

ある日、住宅に屋上があることに気がついたリディアは、いいことを思いつきます。それから4か月。秘密の計画を披露する日。ジムおじさんをまねいた屋上には、一面に花々が咲きほこっていました!おじさんは、ただただ驚いた顔。でも、それからまもなく、家に帰れることになったリディアに、花の飾りのケーキを作ってくれました。そして、今度は見送るために来た駅で、おじさんはリディアをしっかり抱きしめてくれたのでした。
リディアの手紙でつづられる文章は、どれも前向き。パン屋を手伝う夫婦の存在もあたたかい。特に大人は、じんときてしまう物語です。 (は)