児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

かやかやうま

 

上総の七夕まつりは、6月にまこもを刈って、かやかやうまとうしをつくることから始まります。8月に入ると村々にうま市がたち、人々は、気に入ったかやかやうまを買い求め、子どもたちはそれで遊びます。車をつけて引っぱったり、幼い子をのせたり。

そして8月7日。子どもたちは、うまにかやかや(焚きつけ用の杉のかれっぱ)をのせて、歌いながら川へ流しに行きます。帰りは代わりに、田んぼの畔の草をどっさりのせて。家に戻ったかやかやうまとうしは、お供え物をして、これから1年間、家や畑、村の守り神になってもらうのです。
上総(千葉県中部)のことばで書かれた文章と、絵の素朴な雰囲気が合っており、お祭りにはしゃぐ子どもたちの姿が生き生きしています。 (は)