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ミンティたちの森のかくれ家

 

時は1930年、大恐慌時代のアメリカ。厳しい冬も近い10月のある日、ミンティたちは、世話になるおばさんの家へ向かっていたが、森の中で車が故障。ある家族の夏の家を見つけて、車の修理のめどがたつまで、そこに住まわせてもらうことにする。

しっかり者のミンティに対して、失敗ばかりのパパとマイペースな妹エッグズ。パパが高熱を出して寝こんだり、灯油を買いに行った町で保安官に話しかけられてびくびくしたり、ピンチもある一方、森で出会った少年がパパの病気を手際よく手当てしてくれたり、ミンティたちを侵入者としてつき出そうとやってきた家の持ち主親子が、ミンティたちの親切にふれて、一転、春まで住んでいいと認めてくれたり。

最大のハッピーは、パパ唯一のとりえの絶品パンケーキのレシピが懸賞で優勝し、千ドルを手にするラスト。新緑の5月を迎え、ミンティたちは晴れやかに、森の家をあとにしたのでした。 (は)