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くるみわりにんぎょう

 

今日はクリスマス、マリーとフリッツのきょうだいはプレゼントの数々に大喜び。マリーはそのうちのくるみわり人形に興味をもちましたが、フリッツが乱暴に扱ったせいで壊れてしまいます。

マリーが包帯を巻いてやり、戸棚へしまったその時、12時の時計が鳴ったと思うと、頭が7つあるねずみの王さまとけらいたちが、マリーに飛びかかってきました。くるみわり人形を大将に、兵隊人形たちが応戦するも、手ごわいねずみたち。くるみわりはまたたく間に、ねずみの大群に取り囲まれてしまいます。マリーは無我夢中で、自分のくつをねずみに向かって投げつけました。

マリーのおかげで助かったくるみわり人形。マリーを自分の国へと案内します。宝石のようにかがやく氷ざとうのまきばや金銀のくだものがなる森、ばらの湖。くるみわりは、お菓子の国の王子だったのです。

ふと気がつくと、マリーはベッドの中。美しく長い夢から覚めたところでした。

ホフマン作『クルミわりとネズミの王さま』の一部を、幼い子向けに絵本化。堀内誠一による挿し絵が、明るい色調でおしゃれです。 (は)