メキシコの作家による児童文学だが、国籍を強く感じることはなかった。
サラは9歳の女の子。両親は離婚して、今は人権派弁護士のママと暮らしている。ママは貧乏な人からお金を取らないから家計はキューキュー。家のことは住み込みのデルフィーナがしてくれている。消防士で元気いっぱいのパパのことも大好きだ。ところがおじいちゃんが再婚するといいだして、しかもそればママと同じくらいの女性だとわかってから、ママは怒りまくっている。恥ずかしいから絶対に結婚式に行かないというのだ。サラはワクワクしているのに。おじさんのサルはゲイでガブリエルというパートナーと暮らしているけど、おじいちゃんにはまだそのことが言えない。サルおじさんは、この機会におじいちゃんに、ちゃんと話そうと思っている。サラとパパ、サルおじさんは、なんとかママを説得しようと作戦をたて、再婚相手のアマリアをとりあえず合わせようと、正体を明かさずに家につれてくると、なんとママの昔の親友だった! だが、アマリアは、それでますます本当のことをいえなくなる。こんがらがった、再婚騒動のドタバタを明るく描き、みんなが自分らしく幸せになる感じがとてもいい。