児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー2

 

息子も中学2年。庭に置いた廃棄予定の品をルーマニア家族に譲ったことをきっかけに、不要な物のリサイクルと、隣人と分かち合うことの違いを考え込んだり、仲が良かったティムとは、彼の過酷な家庭環境のせいで徐々に溝が生まれてきたり、心は揺れている。進学に有利なカトリック校に進まなかったことの是非だって迷いを感じることもある。常に変化しながら成長する彼を前にして、みかこさんも、その夫も自分の考えをきちんと話して向かい合う。緊縮財政で閉館した図書館が、ホームレスシェルターになることで地価が下がると反対する大人たちのまさかの行動。社会はどうすれば変われるのか? 私たちもまた考えることを迫られるような本。