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妖怪がやってくる

 

妖怪はどこからやってくる? と問われ、妖怪にはちゃんと(?)出現ポイントがあることが示される。当時の記録の資料を使って論証、そしてそれが宮中に向う”道”の入口に当たる場所であるという導入で、わくわくしてくる。妖怪への対処法や、妖怪が徐々に距離を詰めて近づく感じ、人生の区切りや空間の区切りの境い目に現れるようすなどとても面白い。子どもたちが興味を持ちそうな妖怪ウォッチ鬼滅の刃も例にあげてあって、興味をひきそう。ただ、用語はわりと無造作に漢字の熟語を使っている(例:侵入経路、記録を分析、対処した等)。妖怪とあって手を伸ばした、読書経験の少ない子のためには、こうした用語を言い換えても良いかも(どこから入ってきたのか、書かれているものを調べてみると、どうすればいいかという方法がわかっていた等)。まぁ、わからなくてなんとなく読み飛ばしてもよいのですが・・・