この8巻から10巻までは、パディントンの熱烈ファンから共訳者となった田中琢治氏と松岡享子さんの翻訳。
最高に傑作なのは「パディントンの治療法」。いつもパディントンをいいようにこき使うケチな隣人カリーさんを、お見舞いに行ったパディントン。退院をしぶるカリーさんを、大好きなドラマの腕利き医師よろしく白衣姿で”手術”し、一発退院を成功させる。
ほかに、案内役を頼まれた結婚式で結婚指輪が行方不明となり、消防車を出動させる大さわぎや、クリスマスキャロルを歌いに訪問した家で、遅れて来た給仕人にまちがわれ、短い腕にいくつもお皿をのせて大奮闘。
最後は、クリスマス飾りで華やかに賑わうロンドンの街へくり出します。 (は)