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おとな体験授業?

 

「おとな体験授業」を受けに理科室に集まった、あすか、りゅうじ、さき、ゆり、こうたの5人。将来なりたいものを短冊に書いていると、先生が金色の液体の入ったビーカーと不思議なランプを持ってきました。ランプで熱せられたビーカーの中に短冊を入れると、辺りにもわもわと湯気が広がって・・・。

気がつくと、あすかは、ラーメン屋の調理場に。あれ?ラーメン屋になりたいのはりゅうじで、私はマンガ家って書いたのに。と思う間もなく、お客さんの注文の声。あすかは大急ぎでラーメンをつくって出しました。すると、「いつもよりうまそうだな!」とお客さん。「この子は、盛り付けのセンスがいいんだよ」と店主もほめます。あすかは、ラーメン屋になるのもいいかも、と思います。

つづいて、りゅうじは美容師の、さきは獣医の仕事を、ゆりは、公園で困っていた子どもたちの相談にのってと、それぞれに”おとな”を体験。短冊に何も書かなかったこうたは、得意なサッカーではなく、漫画家という新たな夢をみつけます。

おとなは自分のできることを誰かにしてあげてプレゼント交換をしてるんだな、と言うこうたの気づきがテーマのようでもありますが、ふわっとし過ぎてモヤモヤが残ります。 (は)