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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

給食アンサンブル2

 

中学2年の男女6人が語り手を代わっていく連作短編。それぞれが抱える悩み、変えたい自分を、給食のメニューとからませながら描く。

部活をやめたのは自分に決断力がなく流されやすいからと悩む慎吾の「アーモンドフィッシュ」。大好きな漫画の連載が突然終わり、押しキャラの得意料理「ハヤシライス」を見ると辛くなる朋華。友だち関係が薄っぺらな自分がイヤな楓乃は「ミートボール」。吹奏楽部の部長として楽しさと実力向上のはざまで悩む高城は「クリームシチュー」。いい人キャラの自分を信じられない三熊は「くじらの竜田揚げ」。そして、片想いを打開したい千秋の「牛乳」。それぞれのメニューをきっかけに、前向きに歩き出す。

気軽に読めて共感もしやすい。 (は)