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キスなんてだいきらい

 

ぬくぬく気持ちよく眠っていたパイパー・ポーは、かあさんのキスで起こされた。パイパーはキスが大きらい!アイロンをあてた服や愛情たっぷり朝ごはんもイヤ!「ぼうや」「パイちゃん」なんてもっとイヤ!!

とうさんに見すかされて、しょんぼり気味で学校に着くと、クラスメイトにからかわれて大爆発。組いちばんのわるのジェフとなぐり合い。衛生室の看護師さんが容赦なく傷口を縫い合わせて、パイパーの頭を包帯でぐるぐる巻きに。

迎えに来たかあさんがショックのあまりキスぜめにするのを、ふりきってわめくパイパーを、かあさんは思わずたたいてしまいます。初めてのことにお互い落ちこんで。その日パイパーは、花束を買ってかあさんにプレゼント。大喜びのかあさんは、もうぼうやにキスなんかしないと、約束したのでした。

パイパーの思いをさりげなく聞くとうさんがいい立ち位置。中学年以上なら、共感と笑いがうまれそう。 (は)

(原書:ハーパー社)