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ホートン・ミア館の怖い話

ホートン・ミア館の怖い話

ホートン・ミア館の怖い話

(小学校高学年以上)

19世紀イギリス。孤児となったマイケルは、かつて戦場で父の上官だったスティーヴン卿に引き取られた。父は、卿の身代わりとなって命を落としたのだ。だが、屋敷に向かう途中、泣きながら馬車にすがりついてくる不気味な女性をみかけ、その後も怪しい物音や怪異に悩まされる。同作者初の長編翻訳で、伏線と謎解きがあるが、ストリーづくりより、不気味な雰囲気が得意の作者らしく、ムードはあるが、物語としては物足りない。短編と違って、長編は、雰囲気だけでは押せませんね。