児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

南の国へ おもちゃの旅

南の国へ おもちゃの旅 作者:ハンス・ウルリッヒ シュテーガー 童話館出版 Amazon くまのぬいぐるみのテオドールは、古くなって捨てられてしまいました。その夜、白い塔のある南の海べの村で、たくさんの子どもたちと遊んでいる夢をみます。テオドールは、そ…

おとをつくろう

かがくのとも 1995年 02月号 おとをつくろう [雑誌] 福音館書店 Amazon 子どもたちが音のお店屋さんをはじめて、いろいろな方法(たたく、こする、やぶる、ふむ等)で音をつくります。どうぶつの鳴き声の音、いろいろな足音、お天気の音など、思いがけない工…

光と音の実験工作② 音の性質を学ぼう

理科をたのしく!光と音の実験工作〈2〉やまびこマイクほか―音の性質を学ぼう 汐文社 Amazon 音は糸のふるえで伝わることがわかる「みんなで糸でんわ」や、音が反射することがわかる「やまびこマイク」など、音の仕組みがわかる簡単な8種類の工作・実験が載…

無限の中心で

無限の中心で 作者:まはら 三桃 講談社 Amazon 高校2年のとわはインフィニティ総合高校の2年生。六角形(ヘキサゴン)の形を形に校舎が配置されているので、通称ゴン校と言われている。新聞部の友人にたのまれて数学研究会の取材を頼まれる。数学なんて大…

ぼくたちのスープ運動 小さな思いやりが世界を変える!

ぼくたちのスープ運動: 小さな思いやりが世界を変える! 作者:ベン・デイヴィス 評論社 Amazon ジョーダンは、ガンで苦しい闘病生活を経験した男の子。入院中知り合った女の子リオは、ちょっと勝気でミツヴァー(世の中のためになること)をしようとジョーダ…

チャーリーとフロッグ 手話の町の図書館となぞのメッセージ

チャーリーとフロッグ 手話の町の図書館となぞのメッセージ 作者:カレン・ケイン 岩崎書店 Amazon チャーリーの両親はいろいろな動物を助けるのが大好き。あちらこちらを飛び回って、いろいろな動物を助けている。だけどチャーリーは、放りっぱなし。今回は…

謎解きミステリー 十代のためのベスト・ショート・ミステリー

謎解きミステリー (絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー) 作者:有栖川有栖,綾辻行人,道尾秀介 汐文社 Amazon 本格ミステリー3編。「赤い稲妻」有栖川有栖の密室トリックは、とってもみごと! 確かにこれなら施錠してあっても犯人は出られる…

異界のミステリー

異界のミステリー (絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー) 作者:山白朝子,近藤史恵,皆川博子,竹本健治 汐文社 Amazon 「世界で一番、みじかい小説」山白朝子は、突然夫婦にだけ見える幽霊が現れる物語。ちゃんと理由があるのがおもしろかった…

学園ミステリー 十代のためのベスト・ショート・ミステリー

学園ミステリー (絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー) 作者:恩田陸,米澤穂信,青崎有吾 汐文社 Amazon 『水晶の夜、ヒスイの朝』恩田陸は、ちょっと特殊な雰囲気の寄宿学校で起こる連続事件、いかにも恩田さん的な結末。『鏡には映らない』…

ふしぎな声のする町で ものだま探偵団

ものだま探偵団 ふしぎな声のする町で (徳間文庫) 作者:ほしおさなえ 徳間書店 Amazon 小学校5年生の七子は、お母さんがこどものころに住んでいた町の古い一戸建てに引っ越してきた。ところが、引っ越し早々に同い年の女の子桜井鳥羽と出会う。ちょっと上か…

星の町騒動記

星の町騒動記: オオカミさまあらわる 作者:樫崎 茜 理論社 Amazon 中学2年の磯部ワタルは文化伝承部(略して「文伝部」)の部員だ。町の特産品黒曜石をメインにした「星のかけらミュージアム」の一室を部室がわりに使い、たまにここの手伝いをしている。と…

<読む>という冒険 イギリス児童文学の森へ

〈読む〉という冒険 イギリス児童文学の森へ (岩波ジュニア新書 947) 作者:佐藤 和哉 岩波書店 Amazon 「マザー・グース」「ロビンソン・クルーソー」「クリスマス・キャロル」「不思議の国のアリス」「クマのプーさん」「ライオンと魔女」「第九軍団のワシ…

まよなかのだいどころ

まよなかのだいどころ 作者:モーリス・センダック 冨山房 Amazon 夜には何がおきているのか? という子どもの頃の思いは、私もおぼえている。真夜中の、子どもが眠らなければならない時間に、ステキななにかがある、というセンダック自身が子どもの頃に感じ…

ブルンディバール

ブルンディバール 作者:トニー・クシュナー Tokuma Shoten/Tsai Fong Books Amazon 原作は劇とのことで、舞台を絵本にした感じが強い作品。ペピチェクとアンニカが、病気のおかあさんのためにミルクを手に入れるため町へ行く。だが、お金がない。歌って大金…

わたしもジャックもガイもみんなホームレス

わたしたちもジャックもガイもみんなホームレス-ふたつでひとつのマザーグースえほん 作者:モーリス センダック 冨山房 Amazon 実は、この絵本が出た時、どう評価してよいのかわからなかった。ホームレスという言葉が、社会性を帯びて感じられるが、繰り広…

「かいじゅうたち」の世界へ

「かいじゅうたち」の世界へ―モーリス・センダック (名作を生んだ作家の伝記) 作者:ハル マルコヴィッツ 文溪堂 Amazon この本は伝記シリーズとなっているが、センダックの作品が社会に与えた影響についても触れら、作品論の性格も強い。それが意外な内容を…