児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

美しき野生 ブック・オブ・ダスト2

 

突然の大雨による洪水の中、ライラをさらうために修道院が襲撃される。マルコムは、鱒亭と修道院の手伝いをしている勝気な少女アリスと共に、なんとかライラを救い出すことに成功し、美しき野生号に載せて氾濫した川に漕ぎだす。激しい流れ、複数の追っ手、とりわけ不気味なのは3本肢のハイエナのダイモンを持つボンヌビル。ゆがんだ精神と執念で追い詰めてくる。途中、不思議な出会いに助けられたり、逆にそこで新たな危機に直面したりしながら、マルコムはライラを父親のアスリエル卿に届けるために船を漕ぎ続ける。全ての家が下の階が水没した異世界のような世界を進むシーンは、映画化されたら迫力かもと思いました。