2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧
きみのいた森で (海外ミステリーBOX) 作者:ピート・ハウトマン 評論社 Amazon おじいちゃんが亡くなった直後に、スチューイは、近くに引っ越してきた同い年のエリーと出会う。誕生日が同じだとわかり、独特の世界の見方をするエリーに惹かれ、二人は仲良くな…
人力で動く乗り物 (やさしい科学) 作者:ロジャー イェプセン さ・え・ら書房 Amazon 乗り物の歴史と、その中で動力(エンジン)が発明されてからもなお続けられる人力チャレンジが紹介されている。動かすための構造、人力で生み出した力をどうやって効果的に…
平安男子の元気な!生活 (岩波ジュニア新書 930) 作者:川村 裕子 発売日: 2021/02/22 メディア: 新書 『平安女子の楽しい! 生活』の著者による男子編。またまた、古典のを用語を現代だったらこんな感じと巧みに表現してくれるので、なんだか平安男子が身近に…
彼方の光 作者:ピアソル,シェリー 発売日: 2020/12/09 メディア: 単行本 11歳のサミュエルは黒人奴隷の男の子だ。1859年のある夜、とつぜん老奴隷のハリソンに起こされて逃げるのだと言われる。サミュエルが赤ちゃんだったころ、よそに売られていった母代わ…
貸出禁止の本をすくえ! 作者:グラッツ,アラン ほるぷ出版 Amazon エイミー・アンは10歳。本が大好きなおとなしい女の子だ。ところがいつも借りていた大好きな『クローディアの秘密』が突然貸出禁止になってしまった。保護者が子どもに良くない本として何冊か…
ミカンの味 作者:チョ・ナムジュ 朝日新聞出版 Amazon 同じ中学で同じ映画部に入ったことから仲良くなった4人の少女。ダユンは成績が、とりわけ外国語が優秀だが、家では病弱な妹に親の関心が集中していて、自分のことはいつもあきらめるように暮らしている…
青の読み手 作者:小森香折 偕成社 Amazon 舞台は中世の雰囲気の王国。ノアは孤児で、猫の親方と言われるあこぎな男の下で、貧民窟でネズミと呼ばれる雑用請負の仕事をさせられている。彼の面倒をみてくれていたやさいいロゼが行方不明になって以来、彼女を見…
こわいオオカミのはなしをしよう 作者:マクリーリー,ウィリアム 岩波書店 Amazon マイケルは、パパにおはなしをねだる。怖いオオカミが登場して虹色の羽のにわとりレインボーを狙うおはなしだ。パパとマイケルのやりとりも楽しいのだが、同時に私は個人的に…
ガラスの犬 ボーム童話集 (岩波少年文庫 255) 作者:フランク・ボーム 岩波書店 Amazon 『オズの魔法使い』で有名なボームの短編集。ちょっと皮肉な調子を効かせた感じは、やややりすぎだったり教訓的と感じるところもあったが、空想力豊かでナンセンスな雰囲…
墓場の少年 ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活 (角川文庫) 作者:ニール・ゲイマン 発売日: 2019/02/23 メディア: 文庫 カーネギー賞とニューベリー賞のダブル受賞ということで期待して読んだが、正直想定の範囲内という作品だった。日本では一般書として角…
物語のものがたり 作者:梨木 香歩 岩波書店 Amazon 児童文学に関連する文章をまとめたものだが、前半を占める「『秘密の花園』ノート」は圧巻。『秘密の花園』の一つの読み方を提示しているがとても説得力がある。特に、物語の最後、メアリの存在感がコリン…
くもとり山の イノシシびょういん 7つのおはなし (福音館創作童話シリーズ) 作者:かこ さとし 福音館書店 Amazon 読んでもらえば5歳くらいから楽しめそう。髪がぼさぼさで、ちょっとワイルドなイノシシ先生は、次から次にやってくる患者さんをきちんと治療…
ロサリンドの庭 作者:エルサ・ベスコフ あすなろ書房 Amazon ラーシャは6歳の男の子、おかあさんと二人暮らしで、小さな屋根裏部屋に住んでいました。体が弱くておかあさんが働いている間、ベッドで一人寝ているラーシャの楽しみは部屋の壁紙を見ることだけ…
ファーブルショートセレクション 昆虫記すばらしきフンコロガシ: ファーブルショートセレクション (世界ショートセレクション 18) 作者:ジャン=アンリ・ファーブル 理論社 Amazon 奥本大三郎氏訳のファーブル昆虫記抜粋、と思ったらそれに本人の自伝の一部が…
わたしたちだけのときは (岩波少年文庫 2675) 作者:デイヴィッド・アレキサンダー・ロバートソン 岩波書店 Amazon きれいな色の服を着ているおばあちゃんに「どうしてそんなきれいな服を着ているの?」と聞くと、おばあちゃんは、子どものころ家から離されて…
名もなき花たちと:戦争混血孤児の家「エリザベス・サンダース・ホーム」 作者:小手鞠 るい 原書房 Amazon 戦後、混血の孤児たちを救った澤田美喜の実話を描いた作品だが、これを読むと、日本人がどんなに根強い差別感を持ち続けたかがよくわかる。戦後の貧し…
14歳からの戦争のリアル (14歳の世渡り術) 作者:雨宮処凛 河出書房新社 Amazon 読みやすく、多様でリアルな視点で戦争について語られたインタビューをまとめたもの。対象者はイラク戦争従軍経験の元アメリカ海兵隊兵士、第2次世界大戦でトラック島で戦った…
ルーパートのいた夏 (児童書) 作者:ヒラリー・マッカイ 徳間書店 Amazon 1902年、クラリーが生まれてまもなく母は死んでしまった。父親はクラリーと兄のピーターをどうしていいかわからずに見ているだけ。コーウォールから来た祖母が急場をしのぎ。召使を手…
バーバラへの手紙 作者:レオ メーター 岩波書店 Amazon 大切なおさない娘に、美術の仕事をしていた父親が心をこめてたくさんのイラストを入れた手紙を送った。パパがいたのは戦場なのに、内容は楽しく、イラストは暖かい雰囲気で、パパがいる場をを忘れてし…
父さんの手紙はぜんぶおぼえた 作者:タミ・シェム=トヴ 岩波書店 Amazon オランダで幸せに暮らしていたユダヤ人一家の末っ子ジャクリーンは、迫るナチの手を逃れリーネケと名前を変えて住まいを転々とすることとなった。大学で教えていた父が職を追われ、徐…
父さんはどうしてヒトラーに投票したの? (エルくらぶ) 作者:ディディエ・デニンクス 解放出版社 Amazon まるで絵本のような雰囲気の造りだが、歴史的な背景がわからないと理解できないので、中学生か小学校高学年くらいが対象だろう。残念だったのは「どうし…
新版 戦火と死の島に生きる (偕成社文庫) 作者:菅野静子 偕成社 Amazon サイパン玉砕の時、手榴弾で自決を図るが、大けがをおいつつ生還した著者静子によるノンフィクション。南洋興発会社の嘘の写真にだまされて、サイパンの隣にある無人のテニヤン島の開拓…
ぼくたちがギュンターを殺そうとした日 (児童書) 作者:ヘルマン・シュルツ 徳間書店 Amazon 敗戦前後のドイツ。実の親とうまくいかず、叔父の家にあずけられていたぼくは、友だちが欲しかった。ドイツの海外領土から難民となって引き上げて来た家族が村の家…
わたしに手紙を書いて: 日系アメリカ人強制収容所の子どもたちから図書館の先生へ (評論社の児童図書館・絵本の部屋) 作者:シンシア・グレイディ 評論社 Amazon 第二次世界大戦下のアメリカ。日系人は敵として収容所に閉じ込められることになった。その子ど…
ブライアーヒルの秘密の馬 (Sunnyside Books) 作者:シェパード,メガン 小峰書店 Amazon 第二次世界大戦下のイギリス。エマラインは療養のための郊外の施設に収容されていた。元伯爵夫人のお屋敷だったというこの家は、今は病気の子どもたちが療養所だ。そし…
マレスケの虹 (Sunnyside Books) 作者:成美, 森川 小峰書店 Amazon ハワイに住む日系2世のマレスケの名前は、おじいちゃんが天皇に殉じて死んだ乃木希典という人から名前を取ったという。でもマレスケは、マレと呼ばれるが好きだし、そんな人間に自分は関係…
青銅の弓 作者:E・G・スピア,渡辺茂男訳 岩波書店 Amazon ローマに支配されたユダヤ。ダニエルは8歳でローマ人に父を殺され、母も悲しみにため死んだ。処刑された父を見たショックで、妹レアも外に出られなくなる。祖母が二人を引き取るが貧しく、残酷な鍛…
子犬たちのあした: ロンドン大空襲 (児童書) 作者:リクス,ミーガン 徳間書店 Amazon 『戦火の三匹』より少し後の戦時下のロンドン。12歳のエイミーは18歳の兄の出征前夜、突然の空襲で怯えて飛び出して行方不明になった犬のミスティを必ず探すと約束する。地…
戦火の三匹: ロンドン大脱出 (児童書) 作者:ミーガン リクス 徳間書店 Amazon 戦争がはじまり、おばあちゃんの住む村に疎開することになったロバートとルーシー。気がかりなのは犬のバスターとローズ、そして猫のタイガーだ。父は戦場へ、母も看護婦として病…
お話のたきぎをあつめる人 魔法の図書館の物語 (児童書) 作者:ローレンティン妃&パウル・ヴァン・ローン 徳間書店 Amazon 物語はおじいさんと二人で暮らすステレが、たった一冊の自分の本を壊れるほど読んでしまい、もっと本が読みたくて、おじいさんに教え…