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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

最後の授業 ドーデ ショートセレクション

 

『風車小屋だより』と『月曜物語』から選んだ短編集。「アルルの女」は、曲名で知っていたけれど、恋した女性が多情だと知り、でもあきらめきれずに自殺するというほんの短い話。「黄金の脳味噌を持った男の話」など、いかにも風刺的。『小さなパイ』は、パリ・コミュニューンの戦いの真っ最中に、全くそれに気づかずに届かないパイの配達に怒って外に出たらスパイ容疑でつかまってしまう! という皮肉な展開。作品によってかなり対象年齢が違うといえるかも。