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歌う木にさそわれて

 

歌う木にさそわれて

歌う木にさそわれて

 

流産を繰り返したイーディスは、死産の後、絶望して船を出し、どこからか一人の赤ん坊を連れてくる。父親のラムも、間もなく死んだイーディスの後に母となってくれたレーダも、この赤ん坊ローをかわいがってくれる。だが、部族は次々に不運に見舞われ、羊が襲われるなどのトラブルの中で、ラムはローの追放を決意する。死んだイーディスが、赤ん坊と共に持ち帰った土器と歌う木の物語をレーダはローに、密かに持たせるが・・・。ファンタジーとリアリズムの結合が少し甘いのが難点だが、そこそこよませる。