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ジンガくんいちばへいく

 

ジンガは初めて1人で、市場のおばあさんのお店まで卵を届けることになりました。ロラおばさんの後について行けばだいじょうぶ。市場に向かう人たちの行列にまじって、とっとことっとこ歩きます。

果物などの作物を運ぶ人、牛や羊を連れていく人。途中、大勢の人を乗せたトラックが追い抜いた砂ぼこりで、ジンガはロラおばさんを見失ってしまいました。

市場には着いたものの、広くて人もいっぱい。困っていると、年上の少年サファリが声をかけてくれました。サファリの案内で、ジンガは無事おばあちゃんのところへ。卵が売れたお金で上等の肉を買い、家に帰ったのでした。

道中や市場での賑やかなざわめきが聞こえるよう。絶妙なバランスで、ミシンやテーブルまで頭にのせて(!)歩く人たちに驚きます。色とりどりの衣服も目に鮮やかです。

作者は家族でザイール(現コンゴ)に暮らし、市場を利用した経験が存分に生かされました。 (は)