中学生以上
葉っぱの地図 作者:ヤロー・タウンゼンド 小学館 Amazon 12歳のオーラは、かあさんが死んでからもたった一人で暮らしていた。母さんが教えてくれたのは薬草の知識。そして植物たちはオーラにさまざまな事を教えてくれた。村の人たちの助けに背を向けるように…
リックとあいまいな境界線 作者:アレックス・ジーノ 偕成社 Amazon 『ジョージと秘密のメリッサ』続編。リックは内向的な男の子だ。小学校の時から仲がいいジェフと、中学に入ってからもつるんでいる。だが、ジェフの乱暴で差別的な言動はいやでたまらない。…
きりこについて (角川文庫) 作者:西 加奈子 KADOKAWA Amazon 極めつけのブスに生まれついたきりこは、両親から常にかわいいと言われ(美形の両親は本気でそう思っていた)、自分はかわいいと確信し、自信をもってまわりを巻き込む女の子として成長していった…
作家たちの17歳 (岩波ジュニア新書 951) 作者:千葉 俊二 岩波書店 Amazon 太宰治、宮沢賢治、芥川龍之介、谷崎潤一郎、樋口一葉、夏目漱石という6人の作家の17歳に焦点をあて、当時に作品や日記をつけていた作家はそれを紹介。早熟の才能を開花させた太宰…
イギリスで暮らす14歳のミアは飢えている。母親が生活保護費をドラッグに使ってしまい、食べ物を買えないのだ。なんとか弟のチャーリーに食べさせたいと思うと、自分の食事を抜くしかない。学校の給食は一定額まで無料だが、それでは飢えてしまう。こっそり…
ゼバスチアンからの電話[新版] 作者:イリーナ コルシュノフ 白水社 Amazon 17歳のザビーネは、恋人のゼバスチアンとけんか別れしたまま、父が田舎に買った家に引っ越してきた。 学校へ通うのも何をするにも不便な土地で、一緒に化学の研究に取り組めそうな友…
雪は天からの手紙: 中谷宇吉郎エッセイ集 (岩波少年文庫 555) 作者:中谷 宇吉郎 岩波書店 Amazon 石川県生まれ、雪や氷研究で名を遺した物理学者、中谷宇吉郎のエッセイ21編。 雪の結晶の表現は、さすが美しい。「枝の端々までが手の切れそうな輪廓」「その…
フォグ 霧の色をしたオオカミ 作者:マルタ・パラッツェージ 岩崎書店 Amazon 1880年ロンドン。クレイは≪泥ひばり≫(川や下水の泥をあさってめぼしいものを拾っては売る仕事)をしているストリートチルドレンだ。体格のいいトッド、頭の回転が速いヌッキーと…
アガサ・クリスティー ショートセレクション 二重の罪 (世界ショートセレクション 21) 作者:アガサ・クリスティー 理論社 Amazon 「最後の降霊会」はオカルト物だが、人間の欲望がチラつくところが面白い。「収穫の多い日曜日」は、ドライブ先で買ったさくら…
「くうき」が僕らを呑みこむ前に: 脱サイレント・マジョリティ 作者:山田健太,たまむらさちこ 理論社 Amazon 著者は言論法が専門の教授。児童向き著作はなさそう、イラストが補助しているが、読むには一定の予備知識が必要な感じ。内容は民主主義や、社会に…
地図と星座の少女 作者:キラン ミルウッド ハーグレイブ 岩波書店 Amazon 作者は1990年生まれ、若い! 物語はジャヤ島に住む地図職人の娘13歳のイサベラが主人公。この島は、かつて海を自由に漂っていたが、ヨーテという炎の魔物に捕まり、島を飲み込もうと…
ガラスの顔 作者:フランシス・ハーディング 東京創元社 Amazon ネヴェルナはチーズづくりの親方に拾われてせいちょうした。ネヴェルナが住むのは地下都市カヴェルナ。ここの人は≪面≫と言われる表情を身に着けて成長するが、貧乏なものほど≪面≫は入手できず、…
闇の礎 (死のエデュケーション) 作者:ナオミ・ノヴィク 静山社 Amazon シリーズ最終巻! ガドリエルことエルを逃がして、目玉くらいと共に学園もろとも消えたオリオンという衝撃の2巻目のラスト。エルはなんとかオリオンを助けたいと願うがすべはない。折か…
ペイント 作者:イ・ヒヨン イースト・プレス Amazon 2012年韓国で第12回チャンピ青少年文学賞受賞作品。舞台は近未来韓国。少子化を止めるために、国家がNCセンターで子育てを引き受けている。だが、NC出身者への差別はなかなか消えない。そこでNCセンターで…
図書館がくれた宝物 作者:ケイト・アルバス 徳間書店 Amazon 第二次世界大戦下のイギリス。12歳のウィリアム.11歳のエドマンドそして9歳のアンナ。ピアーズ家の3兄弟は、祖母がなくなったために孤児となった。両親は早々に亡くなっている。厳しい祖母が亡く…
クロスオーバー (STAMP BOOKS) 作者:クワミ・アレグザンダー 岩波書店 Amazon 13歳で双子のJBことジョシュとジョーダン。二人の父親は、元プロバスケのスーパースーで、今は引退して二人のバスケを指導してくれている。二人とも超名選手。JBのあだ名は「フィ…
ロッタの夢 オルコット一家に出会った少女 (岩波少年文庫 258) 作者:ノーマ・ジョンストン 岩波書店 Amazon 『若草物語』冒頭、4人姉妹は貧しい家族にクリスマスのプレゼントを届ける。これは、いわばそれを受け取った少女の側からの物語だ。創作だが、当時…
ロドリゴ・ラウバインと従者クニルプス 作者:ミヒャエル・エンデ,ヴィーラント・フロイント 小学館 Amazon 人形劇団の両親と旅するクニルプスは、冒険に憧れて、恐ろしい盗賊騎士ロドリゴ・ラウバインの元を訪ねた。だが、ロドリゴは、本当は気が弱くて怖が…
アンナの戦争 作者:ヘレン・ピーターズ 偕成社 Amazon ドイツで裕福な暮らしをしていたアンナ一の家は、ユダヤ人として迫害され国外に逃れようと決心するが、ビサが下りず立ち往生。イギリスが『キンダートランスポート』として子どもの受け入れのみを表明し…
ダーウィンのドラゴン 作者:リンゼイ・ガルビン 小学館 Amazon ビーグル号でダーウィンの助手を務めていた実在の少年シムズ・コビントンを主人公にした冒険もの。ガラパゴス諸島で海が荒れ、船から投げ出されたダーウインを助けるためにコビントンは海に飛び…
あした、弁当を作る。 作者:ひこ・田中 講談社 Amazon 日下部龍樹はいつものように中学に行くために家を出た。なのに、いつものように「行ってらっしゃい」と背中に触れた母親の指にゾクっとする。自分の中の違和感を冷静に見つめていく龍樹と、周りの友人た…
パールハーバーの目撃者 子どもたちの1941年12月7日 作者:カトリーナ・ルクシャフスキー 水曜社 Amazon 2013年にパール・ハーバーにある歴史的建造物に住むことになった著者が、かつてそこに住んでパールハーバーを目撃した子どもたち(もちろんすでに老人と…
学校では教えてくれないお金の話 (14歳の世渡り術) 作者:金子 哲雄 河出書房新社 Amazon お金とは、モノの値段の決まり方、お得な買い物の極意などを、「お金持ちってどんな人?」「ドリンクバー、何杯飲めばモトがとれる?」「世の中でいちばんもうかる仕事…
ラ・フォンテーヌ寓話 作者:ラ・フォンテーヌ ロクリン社 Amazon 17世紀フランスの詩人がイソップなどを元に創作した寓話詩。 19世紀イギリスのデザイナー、ウォルター・クレインに刺激を受けたという画家の挿絵は、まさに物語る絵で、ミルクを売りに行く娘…
笑いを売った少年 作者:ジェイムス クリュス 未知谷 Amazon 両親を亡くしたティムは、ある日、父さんとよく行った競馬場で、立派な紳士から取り引きをもちかけられる。 生母から受け継いだ陽気な笑いと引き替えに、どんな賭けにも勝てる能力を得るという契約…
僕らが学校に行く理由 (ポプラ社ノンフィクション 42) 作者:渋谷 敦志 ポプラ社 Amazon 世界の紛争、飢餓、貧困、児童労働などの現場を訪ね、学校に通えない、あるいはそんな状況でも学ぶ子どもたちの姿を写真に収めた。訪れたのは、南スーダン、ウガンダ、…
新装版 続・レモンをお金にかえる法 作者:ルイズ・アームストロング 河出書房新社 Amazon 続編は、マクロ経済学の領域。 レモンの不作からインフレに陥った市場経済を、「治療する」役割としておとなたちが登場し、政府や中央銀行の立場を示します。 あっと…
新装版 レモンをお金にかえる法 作者:ルイズ・アームストロング 河出書房新社 Amazon 子どもにわかりやすいたとえを使って、経済学の用語と理論そして経済学のしくみを「正確に教え」るという絵本。 レモンに水と砂糖を加えてレモネードをつくり60円で売った…
こども行動経済学 なぜ行動経済学が必要なのかがわかる本 作者:バウンド カンゼン Amazon 経済学的に正しい選択とは何かを示し、人々がしばしば誤ってしまう選択のクセを明らかにする行動経済学。子どものうちからそれを学ぶことで、自分の人生や社会をより…
ベアトリスの予言 作者:ケイト・ディカミロ 評論社 Amazon 厚さはあるが、読みやすいので本好きな子なら小学校高学年くらいで読みそう。名前以外の記憶を失った少女ベアトリスは修道院のヤギ小屋で倒れていた。ヤギのアンスウェリカは、強情で性悪だが、この…