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狛犬の佐助 迷子の巻

狛犬の佐助 迷子の巻 (ノベルズ・エクスプレス)

狛犬の佐助 迷子の巻 (ノベルズ・エクスプレス)

(小学校高学年以上)

石工だった親方の孫七と弟子の佐助の魂が宿った神社の狛犬。佐助の狛犬は、迫力に欠けるといわれ、本人も気にしている。だが、そんな佐助の犬を、見習い大工の耕平は「モモ」と言ってかわいがってくれた。耕平の犬モモは迷子になってしまい。犬が見つかるようにと、神社におまいりにきているのだ。狛犬が動いたりしゃべったりするのがわかるのは7歳未満の子と100歳以上のおとしよりだけ。佐助は、幼稚園児の翔太の力を借りて、モモの情報を調べ、耕平に伝えようとする。語り口や雰囲気は良いが、細部には、ちょっとひっかかるところ(こんな露骨な通訳でいいの?モモの子犬を耕平にあげるのはハッピーエンドだが、犬だと数頭生まれるけどあとの子は?)もある。シリーズ風だが、今後どう続けるのか? 伊藤遊さんは、好きなだけに、もう一息頑張ってと思います。