
- 作者: ヴィヴィアナ・マッツァ,横山千里
- 出版社/メーカー: 金の星社
- 発売日: 2013/12/05
- メディア: 単行本
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15才の少女マウラは、女子は学校にかようなと警告し威嚇する、アルカイダの宣言の脅威にさらされながら、通学途中のバスについに攻撃される様が描かれている。
国連のスピーチでは、非常に落ち着いて自分の意見を述べる彼女の姿に驚いたものだが、この本を読むと、マウラが偏見にとらわれない父親の元で多くを学んで、また自分の意見をまとめる訓練をする機会に恵まれた、高度な教育を受けてきた特別な少女というのがわかる。
ルビ付きの非常に読みやすい文体だが、やはり処刑場面や、マウラが顔に銃弾を受ける際の描写は残酷な場面でもあるため、子供達に提供するか否かは判断に迷う部分があるとは思うが、ノンフィクションである以上、下手なごまかしやぼかすことより、こういう現実を伝えることも大事なことだと思った。