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北のはてのイービク

 

北のはてのイービク (岩波少年文庫)

北のはてのイービク (岩波少年文庫)

 

 極北の地、グリーンランドに住むイービクの家族。だが、セイウチ狩りで父が死に、一家は飢えに襲われる。犬を、そして皮ひもさえ食い尽くす飢え。やっと凍り始めた海をわたり、まだ子どものイーピクは助けを求めにいくが、途中白熊と遭遇。必死に対決する。父が死んだとたんに始まる飢えと、獲物を見て血を飲み、肉を食いたいという思い。ここに描かれているのは、ほとんど肉食獣の生活で生きる原点。こういう生活なら、地球を壊さなさそう!