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女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー下

 

女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー 下

女王エリザベスと寵臣ウォルター・ローリー 下

 

エリザベスの死後、ジェイムズ新王から死刑判決を受け、ロンドン塔に幽閉されたローリー。だが、民衆の嫌われ者だったローリーは、裁判での堂々たる態度から、一転して悲劇のヒーローになった。ローリーの知識と人格を慕って名士たちが続々とロンドン塔を訪れ、ローリーは生きながら伝説と化す。聡明なヘンリー王子の信頼を得て、自由の望みを抱くが、王子は急死。最後の賭けであったエルドラド遠征もスペインに妨げられ、最愛の息子ワットの死で終わる。籠に入れられた鳥のような夫の苦しみを、共に苦しむベスの苦悩。エリザベスの最後の騎士として、断頭台で命を散らし一つの時代の幕を閉じる。