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すなはまのバレリーナ

 

日本にバレエを伝えたロシア人バレリーナエリアナ・パヴロバの功績を伝える絵本。

ロシア革命のふるさとを逃れ、1919年日本へ亡命してきたエリアナは、鎌倉に日本初のバレエ学校を開いた。全国から生徒が集まり、その後の日本バレエ界をになうバレリーナを育てていくが、まもなく日本も戦時下となり、1951年慰問先の中国でエリアナは逝去。その遺志は、愛弟子の橘秋子へ、さらにその娘の牧阿佐美へと受け継がれ、現在世界で日本人ダンサーが活躍する礎となった。

著者が牧阿佐美から聞いた話を絵本にしたということで、始めと終わりに、厳しい先生だった母親(橘秋子)を回想する阿佐美の語り。本編は、「ママはね」「先生は」と橘が娘に語るエリアナの物語・・・と、短い絵本ではわかりづらく思いました。

巻末に、エリアナ、橘、牧3人の功績を解説。 (は)