転校生で友だちのいないアーマ。ある日、クラスメイトのジュディに声をかけられたうれしさで、「世界一大きな人形を持ってる」と、うそを言ってしまいます。
またたく間にうわさは広まり、収穫祭のクラス発表の目玉として、その人形を展示することに。ごまかしがきかなくなったアーマは、パパのデパートへ行って、ショーウインドーのディスプレー交換中で置きっぱなしだったマネキンを盗んできてしまいます。
そして迎えた学校イベント当日。アーマは、お客さんの中に、デパートにいたディスプレー係の青年を見つけてどきっとします。もちろん青年は、「世界一大きな人形」がデパートのものと気づき、持ち去ろうとします。「どろぼう!」とみんなが叫ぶのを聞いて、アーマのとった行動とは・・・。
うそにうそがふくらんで胸がいっぱいになる苦しさ。本当のことを話したくてもそばにいないママと、仕事で忙しいパパ。はらはらしながら読み進んだ末の大団円に、ほっとします。原書は1972年。 (は)