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八助の寺子屋日記 その一話

 

江戸時代、寺子屋で学ぶ子どものようすをいきいきと物語る絵本。

9才の八助は、お寺の一室を使った寺子屋に通うところ。浪人のお侍のお師匠さまから、いろはや漢字をおそわって、筆と墨で練習します。年長の子たちは、そろばんをはじいて計算を習っています。

八ツ時(午後2時頃)になると男の子たちは帰り、女の子は残って今度は師匠の奥さまからお裁縫のけいこ。

八助は家に帰ると、習った文字で文を書き、絵をそえて、手づくりの絵草子に仕立てました。お父っつあん、おっ母さんはすっかり感心して、寺子屋は本当にありがたいねえと、思うのでした。

奥付に、「学校がもっとすきになるシリーズ」とあって、びっくり。既刊には、くすのきしげのり作「いまからともだち」「わたし、わすれものがおおいです。」などがあり、道徳化の4領域に合わせたと出版社のHPに。本書をシリーズの1冊とする意図がハテナ?です。 (は)