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児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

二日月 (2016 中学年 課題図書)

 

二日月 (ホップステップキッズ!)

二日月 (ホップステップキッズ!)

 

 5年生の杏に妹芽生がうまれた。だが、芽生は、ミルクを吐いてしまって飲むことができない。みるみる痩せ、病院で診てもらったところ5歳まで生きられるかという状態だとわかる。家中が、芽生中心になり、疎外感の塊になる芽生。そして、妹がふつうでないことで「かわいそう」とか「気持ち悪い」と言われ傷つく。クラスの友人真由が、励ましてくれ、劇の主役に推薦してくれて元気をだすが、母が芽生と一緒に来るといったとき、クラスメートに芽生を見られたくないと思い、そんな自分を嫌悪してしまう。だが、真由にそうした気持ちを打ち明ける中で乗り越え、芽生がクラスメートに「かわいい」と言われたのに救いを感じる。タイトルは新月の次の、やっと見えるようになった細い月に由来する。難病の妹を持った心の葛藤や友情、どういう言葉で傷つくかが丁寧に良心的に描かれている。だが、逆にいうとそこまでで、『ワンダー』と比べると、よくあるパターンの範囲は出ない。でも、まじめに取り組んで、まじめに感想文を書くには向いている気がする。