- 作者: ピエールペジュ,ステファンブランケ,伏見操
- 出版社/メーカー: 岩崎書店
- 発売日: 2011/09/23
- メディア: 単行本
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理性が眠ると怪物が生まれる。
哲学は、殺害や戦争犯罪をおこす衝動の誘惑に打ち勝つ理性をそなえなくてはならないのだが、その根本こそが、哲学であり考える行為なんだなぁーと思った。
怪物、モンスターはラテン語でひきつけるもの、魅了すべきものからきていて、私たちが異形なものを拒否する一方で、たまらなく興味を持ってしまうことが、妙に納得できてしまう。怖い本を読みたくなるのはそういう事なんですね。
哲学というと難しく考えてしまうが、ようは自分で考える事、また別な視点で多面的に考え、盲信や思い込みから解放される学問なのかなぁと思いました。
怪物と戦うものは、自分が怪物になってしまわないように用心しなくてはならない。奈落を長く見続けると、やがて奈落もあなたを見つめ返してくるから。
というニーチェの言葉がしみます。
若い読者は、怪物をいろんなものに置き換えて考えることができるかも。