児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

あぐり☆サイエンスクラブ:夏

 

あぐり☆サイエンスクラブ:夏 〜夏合宿が待っている!

あぐり☆サイエンスクラブ:夏 〜夏合宿が待っている!

 

あぐりサイエンスクラブに入り、稲作体験を始めた学、雄成、奈々の5年生3人。夏合宿も行い稲の成長とともに少しずつたくましくなっていく。
夏の作業は、草取りに中干し、花水だ。草取りは田植えよりも大変で腰が痛くなる。中干しは、茎の成長を一旦止めるために田んぼの水を抜くこと。稲穂と根の成長を促す大事な工程だ。そして再び水を張るのが花水。稲の花が咲く時期に向けて行うことからそう呼ばれる。そして田んぼは台風による水没の危機を免れ、収穫の秋に向かう。
サイエンスクラブなので、一部の稲の茎を切り開いて幼穂を観察したり、益虫や害虫の解説もあったりする。私が特に驚いたのは、米が粒になる前にミルクのような白い液がもみの中にたまり、蒸し暑い日には炊き上がったご飯のようなにおいがかもし出されるという話。それから、この頃「米を洗う」と言うようになったことが気になっていたが、精米機の性能が上がり力を入れて「研ぐ」必要がなくなったからだと、その理由も知った。今回は、おくずかけ(とろみのある野菜汁を温麺にかけていただく)という食事がおいしそうです。