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グリーン・グリーン

 

グリーン・グリーン (文芸書)

グリーン・グリーン (文芸書)

 

 翠川真緑(みどりかわみどり)は、振られた日に食べたおにぎりの美味しさに感動し、米の産地である小さな村の農林高校の教師になった。新卒でやせっぽち、生徒に間違われるような真緑は園芸科1年2組を担任。生徒からはさっそく「グリーン・グリーン」と呼ばれなめられ気味。見た目も貫禄たっぷり学年主任の豊福先生からは怒涛のように叱咤激励され。農業、林業、畜産とは無縁の都会から来てわからないことだらけの教師生活だが、なぜか畜産科で飼育されている豚201号とは会話ができ心を通わす。担当の国語の授業、夏祭りの見回り、文化祭や道の駅での収穫物実践販売などを通じ生徒と向き合い奮闘しながら、正直・素直が取り柄の真緑が教師として人として少しだけたくましくなっていく1年間の物語。  (は)