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ベネベントの魔物たち 3 魔女の足音にご用心

 

3巻目は、第2巻目までの出来事をプリモのいとこ、マリアの目から見た物語。

おっとりしたマリアは魔物の存在を人一倍恐れているが、2人で暮らす父親は迷信だと取り合わない。ある日プリモから金の指輪を預かり、お父さんに調べてもらってほしいと頼まれる。指輪を見つめるうち、その不思議な力を知りたくなってしまったマリア。指輪をはめて、子どもをつかまえる魔女クロッパーのいる古代劇場広場へ向かう。そして、クロッパーに出会ったマリア。なんと魔女の家に招待されお茶をごちそうになる。そして友だちのフクロウとネズミ、コウモリを紹介され、楽しいひと時を過ごしたのだ。でも無事に家へ戻ったマリアは、ほかの子どもたちにクロッパーがどんなに恐ろしかったかという大きなうそをつく。クロッパーを自分だけの友だちにしておきたかったから。でもプリモの姉イシドラは、クロッパーがやさしいことを知っているみたい。なぜ?そのヒントは、第4巻目のお話で。  (は)