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新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

モスクへおいでよ

 

日本人でイスラム教徒の著者が、イスラム教を解説するだけでなく、自分がどうしてイスラム教に心惹かれて入信することになったかも語っているところが、他の類書と違うポイントかと思う。世界三大宗教なのに、日本人にはなじみがないイスラム教が、テロと単純に結び付けられたりすることはやはり間違っていると思う。ただ、戒律、特に女性に対する戒律については、当時は合理的だったが、現在は意味がないものの見直し(たとえばヒジャブ)は、必要ではないのか? 少なくとも、戒律を守っていないことで逮捕されるのはどうなのだろう?  自分自身で心に定めて決める(著者が、徐々に戒律を守るようになったように)ことがいいように、思うのだが。