児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

あさいち

 

今年の元日に起こった能登半島地震で焼失してしまった、輪島朝市を取材した1980年の作品。復興支援のため復刊された。

早朝の暗いうちから、自慢の品物をかついだり荷車に乗せたりして、売り子のおばあさんたちが集まってくる。方言の会話、売り声が文章になっています。

魚介、野菜、きのこ、花、干し柿がずらりと並ぶ、厳冬の朝市。海の色、空の色。しっかりほおかむりして着こんだ人たちは、どこかほかの雪深い国の風俗にも似て。 (は)