児童書評価のページ

新刊・古典とりまぜて児童書を評価します

ヴィンセントさんのしごと

 

ヴィンセントさんは、毎朝7時に起きて仕事へ出かけます。ヴィンセント事務所に着くと、郵便受けには、世界中の子どもたちからの手紙。ヴィンセントさんは、1つ1つ開いて読み、「今日はこの手紙にしましょう」と決めました。

「ゆきで あそびたいです。 みなみのしま トント」。

髪を七三に分け、鼻の下にちょび髭を生やし、まじめに穏やかに日々を送っていそうなヴィンセントさんは、この後、大きな大きな扇風機をしょって、雲に届くほどのはしごをのぼり、高い山の上に雪を降らせている雲を南の島まで吹き飛ばし、トントの願いを叶えるのです。そしてまた、大したことでもなかったように家に帰り、9時にベッドに入って1日を終えます。

ちょっとシュールな雰囲気。 (は)