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鈴狐騒動変化城

 

鈴狐騒動変化城 (福音館創作童話シリーズ)

鈴狐騒動変化城 (福音館創作童話シリーズ)

 

 茶碗屋の一人娘、お鈴ちゃんがお嫁にいくことがきまった。最初は邪魔をしようと考えていた大工の清吉と幼馴染の喜六も許嫁の人柄の良さに惚れ応援することにする。しかしそこへ殿様がお鈴ちゃんを城にほしいと言ってきた。お鈴ちゃんは悩み川へ身投げしてしまう。助けようとした清吉と喜六に声をかけたのは、少し前に捕まえた狐だった。狐のおツネちゃんは清吉と喜六の代わりにお鈴ちゃんを助けると、自分も殿様をこらしめてやると言い出して・・。テンポがよくおもしろい、落語のような感じ。狐のおツネちゃんがお鈴ちゃんの代わりに城へいくために人間に化ける練習をするのだが、気を抜くと大口をあけて「むはははは」と笑ってしまう。それにつっこむ清吉の絶妙さに声にだして笑ってしまった。